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「ひとが咲くまち。ひたちなか」ロゴマークのデザイナーにインタビュー

こんにちは。市公式X担当です。

市報ひたちなか令和6年4月10日号、見ていただけましたでしょうか?


今回は、ひたちなか市誕生30周年記念コラム第一弾として、令和4年度に行われた「ひとが咲くまち。ひたちなか」のロゴマークデザイン募集でグランプリを受賞された、村上彩音さんにインタビューさせていただきました。


さらにさらに、村上さんには、市誕生30周年ロゴマークのデザインも手がけていただいてます〜!


はじめに、村上さんのプロフィールを少しだけご紹介します。

  • 村上彩音 さん(22)

  • 東京都出身

  • 東京工科大学卒




「ひとが咲くまち。ひたちなか」ロゴマークデザインに応募したきっかけ

大学生になり、いろいろな出身地の人とコミュニケーションを取っているうちに、日本各地の伝統や文化を大学生のうちにもっと知りたいなと思いました。そんなとき、ひたちなか市のロゴマークデザイン募集を知り、ロゴマークを制作する過程でまちのことを知ることができると思って応募しました。

デザイナーは、いろいろな視点を持っておくことが大切だと思っています。私のような22歳の人間の視点だけでは足りないというか、いろんな価値感を知るきっかけがほしかったんです。新しいことに気づくための出会いを必要としていたのかなと思います。


ロゴマークデザインの道のり

まずは、ひたちなか市のWebサイトやSNSを見て、ひたちなか市には、本当にいろいろな魅力が散りばめられているんだなと感じました。その魅力の何をピックアップして、一つのロゴに落とし込むかかなり悩んみましたが、ままずは「ひとが咲くまち。ひたちなか」というキャッチコピーから模索していきました。

制作期間がコロナ禍だったこともあり、直接ひたちなか市へ行くことが難しい状況の中で、インターネットで地図や写真を見て、現地に行った気持ちで調べました。家で過ごす時間もたくさんありましたし、ひたちなか市にお出掛けした気持ちになって、楽しく作業することができました。

ひたちなか市の「市章」についても調べました。「ひたちなか」のイニシャル「H」の大文字を使い、色は二色展開。
市章の雰囲気からは遠ざけないように意識してロゴマークをデザインしました。二色が混じったような印象があり、形はちょっと曲線っぽい。その辺りの要素は、市章から補っています。ひたちなか市のことを”一から学ぶ民”としては、市章から理解しなければと考えました。

今回私がデザインしたロゴマークには、「自然とひとが寄り添い合い、成長していく」というコンセプトがあるんですが、これを先に決めたうえで、どんな造形にしようかなと模索していきました。
色は、「自然」という言葉が入ったので、緑基調かなと。

それから、「見ていると落ち着く」「主張しすぎない」などのポイントを意識しつつ、地域に馴染んでいってほしいという思いを込めて作りました。

世間にはいろいろなロゴが存在しますが、私は「芯」というか、ひとまとまりになっているロゴが好みで。それでいてわかりやすくて発展しやすいロゴが好きなんです。ただ、シンプルなロゴゆえに、込める思いが多すぎるとまとまらないという難しさもあります。案をたくさん出しましたが、応募したロゴは自分的にもしっくりきました。選んでもらえて嬉しかったです。


授賞後の反響

家族が一番喜んでくれました。母の職場に茨城県出身の方がいて、私のロゴを見てくださって。その話をしている母がすごく嬉しそうで、私もそれが一番嬉しかったですね笑

学生の場合、授業の中で架空の設定を作って授業の中で向き合っていく…というケースがほとんどで、あくまで架空で、実際に世の中へ作品を出すところまではなかなか経験できません。学生の範疇でできるデザインを超えて、自治体のロゴマークとして自分のデザインがちゃんと世に存在できるということは、本当に得難い経験で、ありがたいことだなと思います。


市誕生30周年記念ロゴマークもデザイン

「ひとが咲くまち。ひたちなか」のロゴマークは、小文字の「h」で表現することで「この先のまちの発展の可能性」という思いを込めました。そのロゴを、30周年ロゴの「周年」を意味する「th」に使うことで、ロゴマーク同士が支え合って30周年を成立させているというコンセプトがあります。カバーし合ってるみたいな感じでしょうか。ひとが咲くまち。ひたちなかのロゴマークがないと、30周年のロゴマークが成立しないというコンセプトでデザインしてみようと思いました。


このロゴマークが、ひたちなか市誕生30周年をより多くの人に認知してもらうための後押しになれたらすごく嬉しいです。


ひたちなか市の好きなところ

初めてひたちなか市を訪れたとき、ほしいも神社に伺いました。コンセプトがすごく面白くて…「ほしいも」から「ほしいものが手に入るように願う神社」ですよね?
すごく県外の方にもおすすめしたいスポットだなと思いました。それこそ、デザイン学生には特におすすめしたい場所で、ほしいも神社のアートディレクションをしている方が佐藤卓さんっていう有名なアートディレクターなんです。おすすめです笑

あと、今回のロゴマーク募集も、市民の中で募集するのではなく、市内外から幅広く募集していて、積極的に市外の人たち、コミュニティとも交流し、発信しているまちというイメージがあります。たくさんの人を巻き込むぞ!という姿勢がすごくいいなぁと思いました。

ほしいも神社


デザインを専門的に学ぼうと思ったきっかけ

小さい頃から、家族や友人に手作りのプレゼントを送ることが好きでした。相手を喜んでくれたり、踊りてくれたりすることが嬉しくて。それがデザインの道に進んでみようかなと思った最初のきっかけだったと思います。

私は、イラストよりも"アイデア"の方が好きで、その人に合った面白いものを考える、みたいな。以前、トランプ52枚全部にその人との思い出を入れるってことにチャレンジしたことがあるんです笑
そうした"アイデア"を考えて創ることが、昔から好きでしたね。

私が通っていた東京工科大学のデザイン学部は、工業と視覚に分かれていて、工業は、例えば、商品などのプロダクトのアイデアを考えるとか。視覚は、いわゆるロゴとか地域のブランディングとか、視覚的部分を担うデザインですね。
私が専攻したのは視覚です。もともとエンタメが好きで、そういう"見て楽しんでもらう"とか、ヴィジュアル的表現の方が楽しいなと思って、視覚の方に進みました。


学生時代の思い出

小中高と、ずっと水泳しかしてなくて…。それこそスポーツ少女だったんです笑
ですが、水泳は高校までにして、大学からは自分の好きなこと、面白いことをやりたいなって。何か自分で作って、形にして卒業したかったので、そう考えたとき、ずっと作っていられる場所はデザイン学部なのかなって思い、進路を決めました。


趣味と休日の過ごし方

趣味はデザイン本収集です笑
私の中で、デザインは趣味の範疇なのかもしれません。デザイン本を永遠と眺めてるのが好きで。でも、そう言うと変に思われるかなぁ…とは思っています…笑

あとは友人と映画を観に行きます。最近は映画館じゃなくて、サブスクで見ることも多くて、NetflixとAmazonプライムを行き来してます笑
週に5本以上は見ますね。デザインの勉強とかは関係なく、見たくて見ています。息抜きですね。

かっこよく「趣味はカフェ巡りです!」とか言いたいんですけど、友達に誘われないと行かないんです笑
あ、でもデザインのアイデア出しのときとかは、たまにカフェでします。


今後の活動

デザインは…今後も続けていければ本望です笑
でも本当に、仕事として続けていくことは大変だと思うので、学生の4年間だけでも「まだ4年…」ってなっていたので笑
これから社会人として、どこまで続けていけるかはチャレンジですね。楽しみでもあります。


デザイン談義

今回のロゴは、まずラフを書いてからイラストレーターで作りました。
フォントはAdobe Fontsを使用しています。あとあと発展しやすいロゴにしたかったので、既存のフォントを使いました。
一からフォントを作る授業も受けたんですが、数mm単位で形を整える必要があるので、私の手には負えないと思いました笑
ロゴは自分で作るけど、フォントには手が出せないなと…
それでも手作りフォントにしようか悩んだんですけど、これが収まってしまって笑

マニアックな話なんですが、30周年のロゴマークの中で、周年を表す「th」の「h」に「ひとが咲くまち。ひたちなか」のロゴマークを使っているんですが、ロゴマークの「h」の曲線に合う「t」のフォントを探すのが大変だったんです。小文字の「t」っていろんな形があって、最終的に採用したフォントが実は「リュウミン」という日本語のフォントで、アルファベット主体のフォントではなかったので、どうしよう…とも思ったんですけど、結果的にはすごくしっくりきたので、「リュウミン」の「t」を使いました。

ロゴが表現する「h」の前の「t」がないと、周年を現す「th」に見えないのが怖くて。そこはリスクをしっかり考えて、あ、でも大丈夫かなというデザインに落ち着いたかなと思います。たぶん、ロゴだけだと一瞬戸惑う人もいるかもしれないと思ったんです。視認性に関わる部分って結構シビアというか、こういうところは遊び過ぎると転ぶので。

インタビューは以上となります。
村上さん、お忙しい中ありがとうございました。

素敵な思いが込められたロゴマークと一緒に、市誕生30周年を盛り上げていきたいと思います(広報がんばります)

最後まで読んでいただきありがとうございす。
ではまた〜!

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